玄米は臭い?硬い?こんなひと手間で玄米は美味しく食べられる!

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体のために取り入れたい、栄養価豊富な玄米や雑穀米。

雑穀米は白米に入れて炊くだけでお手軽ですが、玄米となると少々勝手が違ってきます。

玄米を炊くにあたってのハードルは3つ。
・硬い
・ぼそぼそする
・青臭い

今日はこれらをクリアできる、玄米の炊きかたをご紹介します。

玄米って体にいいの?

玄米は香ばしくて美味しいし、栄養価も高いので普段の食生活に取り入れたい食べ物です。

玄米は栄養が豊富

玄米は、白米よりビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。
下の表を見てもわかるように、玄米は白米に比べてどの栄養価も高いのです。

参考までに分つき米も載せました。
精製度が下がるに連れて、その栄養価も失われていきます。

食品成分玄米五分つき米七分つき米精白米
エネルギー353kcal356kcal359kcal358kcal
水分14.9g14.9g14.9g14.9g
たんぱく質6.8g6.5g6.3g6.1g
脂質2.7g1.8g1.5g0.9g
炭水化物74.3g75.9g76.6g77.6g
灰分1.2g0.8g0.6g0.4g
カリウム230mg150mg120mg89mg
カルシウム9mg7mg6mg5mg
マグネシウム110mg64mg45mg23mg
リン290mg210mg180mg95mg
2.1mg1.5mg1.3mg0.8mg
亜鉛1.8mg1.6mg1.5mg1.4mg
0.27mg0.24mg0.23mg0.22mg
マンガン2.06mg1.4mg1.05mg0.81mg
ビタミンB10.41mg0.3mg0.24mg0.08mg
ビタミンB20.04mg0.03mg0.03mg0.02mg
ナイアシン6.3mg3.5mg1.7mg1.2mg
ビタミンB60.45mg0.28mg0.2mg0.12mg
葉酸27μg18μg15μg12μg
パントテン酸1.37mg1mg0.84mg0.66mg
ビオチン6μg3.5μg2.9μg1.4μg
アミノ酸合計6800mg‘(6500)mg‘(6200)mg6000mg
食物繊維総量3g1.4g0.9g0.5g

文部科学省 食品成分データベースより
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年)

玄米は食感が硬い、ぼそぼそする、青臭いということで好まない人も居ます。

そう言った場合は、少々栄養価は下がりますが、分つき米を食べるものひとつの方法。

コイン精米機を利用したり、お米屋さんによっては、注文の段階で好みの精米度に仕上げてくれるところもあるので、試してみてはいかがでしょうか。

玄米は体に良くないの?

このように栄養価も高く体に良いとされている玄米ですが、体に良くないという噂も。

1、残留農薬の問題

農薬が糠の部分に残留する可能性が白米よりも高いと言われています。

残留農薬検査は玄米を対象として行われているので、農薬の残留は通常、定められた使用方法で栽培すれば問題はないとされています。
気になる場合は無農薬や減農薬の玄米を選ぶと良いでしょう。

2、重金属やヒ素残留の問題

玄米段階でカドミウム等の重金属の残留が確認された米は、工業用糊の原料に売却されるなどされて食用として利用されることはないようです。
また、重金属は白米部分にも残留し精米による減少効果は少ないとされています。

また、米にはヒ素の含有量が多く、精米に比べて玄米の方が多いのですが、通常の食品からのヒ素摂取が健康に影響があったと言う事例は日本ではないとされています。

3、フィチン酸でミネラル不足になる?!

玄米の外側の米糠にはフィチン酸と言う成分が豊富に含まれています。

フィチン酸はミネラルと結合してフィチン酸塩になるため、玄米を大量に摂るとミネラル不足を起こすともいわれています。
ただし、これは極端にミネラルが少ない食事(開発途上国等)の場合であり、現状の日本では通常の食事においてそう言った心配はないようです。

玄米の栄養の嬉しい効果

先にも紹介した玄米の高い栄養効果ですが、その中でも特に注目したい栄養素があります。

1、フィチン酸の解毒・排泄効果

米糠の繊維は解毒・排泄作用が強いフィチン酸を多く含んでいて、ダイオキシン類のほか、農薬や重金属などの排泄作用が強いと言う特徴があります。

フィチン酸はミネラル分と結合してミネラル分を排出してしまうと書きましたが、その反面、その排出作用は悪いことだけではありません。

汚染物質の水銀やカドミウムなどと化学結合して排泄したり、農薬のPCBその他の毒物も排除してくれます。

つまり食品添加物や農薬、公害汚染物質などの毒を絡みこんで体外に排泄するという嬉しい作用があるのです。

2、豊富な食物繊維がもたらす3つの効果

また、玄米に含まれる豊富な食物繊維の中でも注目したいのが不溶性食物繊維。

・ダイエット効果
玄米の不溶性食物繊維は水分を吸収して膨らみ、消化に時間がかかるので、脳内の満腹中枢を刺激し少量で満足を得ることができます。

・便秘の改善
水溶性食物繊維は腸を刺激するので便秘解消の効果も得られます。
そのためビタミン・ミネラルをはじめとする各種栄養素の吸収効率が高まることが期待できます。

・排泄効果
食物繊維も、体内のゴミ掃除をしてくれます。
体内の食品添加物やガンの原因になるさまざまな有害物質を体外に排出します。

3、イノシトールのうれしい働き

イノシトールは、穀物の種のぬかや胚芽、外皮に含まれる栄養です。

玄米のほかにも、

アーモンド、落花生、ささげ、牛乳、オレンジ、スイカ、メロン、桃、グレープフルーツ、キャベツ、トマト、さつまいも、グリンピース

などに多く含まれています。

ビタミンB群の一種で、脂肪とコレステロールを代謝し、動脈硬化、脂肪肝を防ぎ、血液中のコレステロールの流れを良くします。
また、髪を健康にし、脱毛や湿疹を防ぐ効果もあります。

脂肪・アルコール・コーヒーの摂取量が多い人、脂肪肝や動脈硬化を予防したい人、湿疹や脱毛、白髪が気になる人におすすめの栄養素です。

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玄米をおいしく食べるひと工夫

玄米の3大困りごと。
・硬い
・ぼそぼそする
・青臭い

玄米は外皮や糠層、胚芽がそのまま残っているのでこれらの食感になってしまいます。
確かに、炊きたての時はまだしも、冷めてしまって温め直したりするとこの食感は顕著で、お箸でつかもうと思ってもぽろぽろ落ちてしまったりします。

また、玄米特有の青臭い臭い。
これが苦手だと言う人も多いですね。
白米のふんわり甘い香りとは随分違って、青々と生きている草の香りに近いのです。

玄米の重量の1.5倍の水量で7~8時間浸水させて炊く、と言うのがよく言われる通常の炊きかたですが、今回は私が普段炊いている炊きかたを紹介します。

青臭くない!ふっくら玄米の炊きかた

1、軽く洗う

最初は玄米の表面のごみを落とす気持ちで軽く洗います。
2回ほど水を替えて洗います。

2、浸水させる

水加減は気にしません。
大抵お米の2倍~3倍くらい、適当です。
容器に入れて、ぴったり蓋はせず(なんとなく米が呼吸している気がするので・・・)このまま7~8時間放置します。

3、米を洗う

2番目で浸水させたあと、水を全部捨てて玄米を洗います。

最初に浸水させておいた水は茶色くて、青臭い臭いがします。
これが玄米の臭いの原因だと思います。

私はザルに開けて、流水でもみ洗いします。
これで、青臭さはほぼなくなります。

4、水加減をして炊く

7~8時間以上浸水させると、玄米は水分を吸い込んでいます。
土鍋だと玄米の重量の1.5倍(1合で270cc)の水、炊飯器だと1合で300ccの水で炊くと良いと言われています。

普通の炊き方だと最初から水加減をして浸水させますが、この場合は一旦お水を捨てて洗うので、浸水分を差し引いた水加減で炊きます。

1合を浸水させて、流水で洗った後の玄米の重さを計ると、どのくらい浸水したかがわかります。

・8時間浸水で約35ccほど、浸水。
・20時間後では40ccほど浸水。
・それ以降は20時間とほぼ変わらない。

つまり、
1合180g→お水1.5倍で270cc(炊飯器では300cc)

8時間浸水させて、洗った後の玄米は、
ここから35ccを差し引いて、235cc(炊飯器では265cc)の水で水加減をして炊飯器で炊けばよい計算になります。

白米も銘柄や収穫時期(新米など)や好みで水加減が違って来るのと同じく、好みの硬さに合う水加減をみつけてみて下さい。

私は、大抵20時間くらい浸水させるので、1合に付き260cc前後で水加減をして炊いています。

浸水させた玄米はこんな感じに変化しています。
【洗ってすぐの玄米】

【18時間ほど浸水させた玄米】
しっかりお水を吸って白っぽくふっくらしています。

【炊き上がった玄米】
表面の層はしっかり割れています。
玄米特有のプチプチ感は残っているけれど、中はしっかりふっくらしていて食べやすい状態です。

日々、こんなルーティンで炊いています

私の普段の流れは・・・

1、夕食後、玄米を洗って適当な水量で浸水させる
2、朝、玄米を洗い直して正しく水加減をする
3、夕食に合わせてタイマーをセットして炊く

と言うパターンが多いです。
これでトータルの浸水時間はほぼ18~20時間くらいです。

1番の段階では炊飯器の窯で浸水させないので、炊飯器は占領されません。
なので、夜は翌日の朝食とお弁当用に白米か雑穀米を準備してタイマーをセットして寝ます。

ご飯が残っていたりしてすぐに炊きたくないときは

1、夕食後、玄米を洗って適当な水量で浸水させる
2、朝、玄米を洗い直して適当な水量で放置
3、炊く前にザルに開けて再度軽く流水で洗う
4、正しく水加減をして炊く
発芽玄米を作るときは、何度かお水を替えながら芽が出るまで2~3日置きますので、そう考えると長時間の浸水は全く問題ありません。
途中で水を替えれば1日以上放置しても大丈夫でした。

玄米を美味しく炊く方法 まとめ

これらのことをまとめると・・・
1、しっかり浸水させる
(柔らかく炊きたいからと言って、水加減を多くしただけでは表面だけが柔らかい炊き上がりになる。好みもありますが、10時間以上浸水するのがおすすめ。)
2、臭みを抜くために、浸水途中や炊飯前に玄米を洗う
3、炊飯時は、規定量から浸水分を差し引いた水加減で炊く

無農薬・減農薬玄米で安心を

調べたところでは、基準が満たされている(市販されている)玄米なら安心とのことでした。

とは言え、白米と同様、無農薬や減農薬であればなお安心です。

私は近所のお米屋さんで
・北海道米:ゆめぴりか
・減農薬
・無化学肥料

・1回だけ除草剤使用
と言うお米をみつけたのでそれを食べています。

無農薬のほか、減農薬、減化学肥料、特別栽培・・・などなど色々な栽培方法があって迷ってしまいますが、予算に合わせて、少しでも体にいいものを選びたいですね。

北海道の美味しいお米「ゆめぴりか」
一度は食べてみて欲しいです!

農薬や化学肥料の使用量によって、お値段が変わってきます。

体にいいのはわかるけど、何でも「無」になればなるほどお高い・・・。
「無」がスタンダードになればいいのに、と思います。

最後に

私は、白米・玄米・雑穀米、それぞれを本当に適当に気分で炊いて食べています。

意識して炊くとすれば、お通じをすっきりさせたい!と思うときに玄米を数回続けたりするときくらいです。

お弁当には彩も兼ねて、雑穀米が多いです。

食べる、は元々は体を維持するための行為だけれど。

美味しく、楽しく食べられたら最高です。

 

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