「つみびと」山田詠美:著 読みました

日々のつぶやき

2019年5月に発刊されたこの本。

2010年の大阪二児置き去り事件をモチーフに書かれています。

きっとこれは、心が元気な時でないと読めないし、何にも邪魔されずに一息に読みたいとも思い、発刊と同時に買ったものの本を開いたのはやっと今日。

山田詠美さんらしい美しく切ない文章。
相変わらず一文字一句、句読点まで読んでこそ何かが伝わってくる感じ。
情景描写などは軽く読み飛ばしても言わんとしていることが伝わる小説もある中で、山田詠美さんの文章は何一つ読み飛ばすべきものがないな、といつも感じます。



どんな場合においても子供にはひとつの罪もない。

大人は。
大人も誰も悪くない、だけど大人は誰もがつみびとなのではないかとも思う。

いつの時か、どこかで、何かの拍子に、選んでしまったことが罪を生むことがある。
それは人生を左右するような大それた選択ではなく、日常で発した言葉や動作のひとつであったりもする。
たとえ、それが無意識でも。

そして、その小さな罪が不幸の始まりなのか、その場限りの治癒する小さな傷なのかは選んだ時には知る術がない。

ただ、罪や毒である大人もまた、かつては子供だったのだと思い出さなくてはいけないと思う。


人それぞれの経験の違いで、感想は様々でしょう。

育児の辛さ、児童虐待について、親子関係、あるいは児童福祉や社会の制度について考える人もいるかも知れません。

同じくこれを読んだ他の人の頭や心の中にはどんな情景が描かれるんだろう?
色はついているのか、どんな服装をしているのか・・・。
それは全く図り知ることが出来ません。

自分自身、2度目や3度目に読んだ時にはまた違う情景を描くかも知れません。

だから、本は楽しいのです。

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