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アトピーママの経験談|ステロイドは怖い薬?私は娘に使いました。

カラダとお肌

「脱ステ」最近よく耳にする言葉です。

真っ赤にただれた痛々しい赤ちゃんの写真とともに書かれるその記事は、自然派と称してステロイドを使わない治療を施していると言う内容。

私の娘も食物アレルギーとアトピー性皮膚炎で生まれたときから、つるすべ赤ちゃん肌とは縁遠いお肌でした。
「脱ステ」赤ちゃんの写真を見ると、どうしても他人事とは思えず。
今日は、ステロイドについて私の経験談を書こうと思います。

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生まれた瞬間に、アレルギーだとわかった肌

帝王切開で生まれた次女。
長女も食物アレルギーがあり肌が荒れていたので、取り上げられた娘の肌を見て「あ~、この子はもっと大変だ・・・」とすぐに感じました。

対面した感動もそこそこに、自分のお腹の縫合などよりも、「ごめんなさい…」の気持ちでいっぱいでした。

案の定、生後1か月に受けた血液検査では、卵・乳・大豆に強いアレルギー反応が出ました。

母乳育児をしていた私も、アレルゲンを除去した食生活を余儀なくされました。

とにかく痒い

食物アレルギーを起因とした皮膚反応。
それから、ダニやホコリにも反応するアトピー性皮膚炎。

体中が赤く発疹が出ているのは勿論、特に体の柔らかい部分であるひじや膝の裏・脇腹、衣類と摩擦などで掻き傷が体中にありました。

体が温まると特にかゆみが増すので、遊びで体を動かしたり、お風呂などで体を掻き毟る。
寝かしつけから1時間半後、体温が上がって体中を掻き毟って泣いて起きる。
朝起きると、布団は血だらけです。

アレルゲンも卵・乳・大豆のほか、小麦や白身魚、赤身魚や果物各種など時々入れ替わるので、定期的な血液検査をしつつ反応が出たものを除去する食生活でした。

ステロイドは使うべきか?

私は初め、産後2カ月ほどはステロイドを使わずに済む方法はないかと民間療法を試した時期もあります。
温泉水を取り寄せたり、薬草を使ったり。
でも、それではちっとも良くならない。

手と足をフルに使って体中を掻きむしる娘を見て、きちんとした医療が必要なのは一目瞭然でした。

長女の頃からお世話になっていた小児科医からは、
「ステロイドを使います。正しく使えば怖い薬ではありません。かゆみをきちんと取ってあげて下さい」と教わりました。
そして、傷ができて血が出ているところには傷に合わせた強さのステロイドを使うことにしました。

ステロイドをやめるために、ステロイドを使う

次女が3歳になるころ、転勤のために転居し医師も変わりました。
その医師は、それまでの医師同様知識も経験も豊富な方でした。

私がその医師から教わったことは

・怖がってステロイドをケチって使えば、治る傷も治らない
・傷があるから更に痒い、それを掻いてもっとひどくなる
・適切な量を使って肌をきちんと治せば、ステロイドをやめられる

そして、数か月後に幼稚園入園を控えていた頃。
まだ深い掻き傷がある状態で幼稚園生活に不安を持っていた私は医師に相談しました。

・今の皮膚状態では砂場遊びをすれば、とびひになる
・みんなの前で着替えをするときに掻き傷だらけでかわいそう
・プール遊びがあるが、この状態ではプールに入れられない

当時、ちょっとした雑菌でもすぐにとびひにかかっていました。
ものすごい痒みが襲い時には化膿します。
外遊びの後には必ずきれいに洗ってやらなくてはいけませんでした。
幼稚園に入るにあたり、とびひにかからないケアをどうするかが悩みの種でした。
また、ひじの内側の傷が特にひどく、人前で半袖の洋服を着せるのは女の子にはかわいそうではないかという心配もありました。

すると、医師は
「体中の傷を全部直して、ステロイドをやめましょう。
そのために、一時的にステロイドを大量に使います」と言いました。

それはどういうことかと言うと
1、強いステロイドを全身に使い、傷を全て直す(3日)
2、その状態が安定するように少し弱いステロイドを使う(3日)
3、更に弱いステロイドに移行する(1週間程度)
4、傷が再発しないことを確認して、ステロイドを中止する

この治療を受けたのは10年以上前のことです。
また、情報が誤っていると危険なので薬剤名などは記載しません。

1番から2番目の段階で、傷が治って来てかゆみが治まって来れば新たな掻き傷は作らなくて済みます。
これらの一連の手順をおおよそ2~3週間でやり終える計画です。
そしてそれ以後ステロイドを使わなくて済むようにしよう、と言うことでした。
気になる副作用も、このくらいの短期の使用なら心配ないと説明を受けました。

私は、その治療に同意しました。

なぜ同意できたかと言うと、
その医師を信頼していたからと言うことと、
治療内容とその目的がきちんと納得できたから
です。

1番目、2番目の段階では、朝・晩、まるで保湿剤を塗るようにステロイドを全身に塗ります。
娘の体は驚くほどつるつるになりむしろ怖いほどテカテカと光っていました。
(普段は出されたことのない強いステロイドでした)
ステロイドを塗っている私の手のしわも指紋もつるりとなくなりました。
体の傷はこの段階で全くなくなりました。

3番目の弱いステロイドの段階(1週間ほど)では、普段処方されている傷口にだけ塗っていたものです。
これも、朝・晩、保湿剤と同じように全身にくまなく塗ります。
ステロイドの作用は軽くなっているので、娘の肌の妙なテカりもなくなり、私の手にも指紋が戻ってきました。
この頃には、体は掻かなくなっていました。

傷が完全になくなったことを確認して、保湿のためのクリームやローションのみを使用。
以後継続して保湿をしていきます。

この間は2~3日おきに通院し、全身の状態をきちんと見て頂いて次の段階に進んでいきました。

その後のケア

この後は、再発しないよう、

・食べ物のアレルギーに対する除去食
・衣類、寝具、タオルなどは石鹸で洗濯
・シャンプーや体を洗うのも石鹸を使う
・布団や寝室、家の中の環境整備
・痒みが起こらないよう、保湿剤での肌ケア

おおよそ今までずっとやってきたことをそのまま継続するだけでした。

それから、掻き傷を作るようなことがあればすぐに弱いステロイドで傷を治すこと。

実際には痒がることが極端に減ったので、ステロイドを使うことはありませんでした。
仮に少しくらい掻いても、保湿剤やステロイドなしの傷薬ですぐに直すことができました。

最後に:ステロイドを使って思うこと

正直、「ステロイドをやめるために、一時的に大量に使う」これは勇気のいる決断でした。

しかし、私は良かったと思っています。
なぜかと言うと、ステロイドを使って体の傷がなくなるに連れ
娘の機嫌が安定してきたからです。

それまではいつも不機嫌な子供でした。
汗をかく、体を動かす、眠くなる・・・と言った、日常生活の中で体温が上昇したり気温の変化で体が痒くなるからです。
遊びをやめて突如体を掻きむしったり、掻きながら泣いて床を転がったりしていました。

それがなくなって、痒みから解放されて、日常生活に集中できる。
遊びを最後まで楽しくやれたり、ぐっすり眠ったりできる。

笑顔の増えた次女を見て、間違ったことをしたとは感じませんでした。
それまでの私はステロイドを怖がって、少量を無意味に塗り続けていました
そのせいで肌を早く治してやれなかったことを申し訳なく思いました。

勿論、その後入園した幼稚園では、とびひにかかることもなく3年間砂場遊びもプール遊びも楽しみました。

ステロイドを使うか否かと言う判断は親にしかできません。
医師が勧めても、イヤならその病院へ行くのをやめるだけです。
でも、痒みや苦痛を取り除いてあげられるのも親にしかできません。

一番大事なのは子供が痒みや苦痛から解放されて、子供らしく楽しく毎日を過ごすために何ができるかだと思います。

そのひとつの方法として、正しくステロイドを使うことは決して悪いことでも怖いことでもありません。

次女は17歳になりました。
皮膚科で処方される保湿剤を日々使用していますが、よほどの掻きむしりがない限りステロイドは今もほとんど使っていません。
何かあった時の安心のお守りみたいに持っています。

「脱ステロイド」とは?
ステロイドを一切使わないことではなく、痒みや苦痛を取り除いてステロイドを使う必要がない肌状態に持っていくことではないでしょうか。

今日書いたことはあくまで私個人の見解ですが、こういう経験と感想を持っている人も居ると、心のどこかに置いて頂ければ幸いです。

 

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